連載「ノスタルジック・バスから長い道のり＝今日あるバスへの道」大村良三（1）

企画・解説・オピニオン, クルマ文化・モータースポーツ, コラム
2018年9月22日

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写真1　ローマ帝国の人荷輸送車のレプリカ。前後の車輪は同じ大きさに注意（ケルンのローマ・ゲルマン博物館＝ケルンは長年ローマ帝国の植民地であった）

写真2　バスの原点と思われる修道女の畑仕事場への輸送手段（17世紀頃のレプリカ）一種の乗り合いバスであるオムニブス（Omnibus意味はラテン語で万人の為に）。すでに前輪と後輪の大きさが異なっている（オランダデンハーグ市ローアン自動車博物館）

写真3　Break　Wagonette（横ベンチシートをワゴネットと称した）馬車。ナポリ馬車博物館

写真4　18世紀ポルトガルの貴族がハンティングの招待客を狩猟場まで運ぶ馬車。これも一種のバス（ポルトガル国立馬車博物館）

写真5　現代においても農家は馬車を利用している（ドイツモーゼル河畔の街にて＝馬車にもライセンスプレートが付いているのと最高速が25km／hと記載してあるのに注意）

写真6　馬車に旅行用の「コーチCoach」があり、これが名前も含め観光バスの始まりと言っても良いであろう。屋根には乗客はもとより荷物も載せていた。ダブルデッカーのはしりとでもいえる（ナポリ馬車博物館）

写真7　18世紀、都市と村の間を往復していた郵便馬車。郵便、貨物、旅行者を乗せて運行されていた実物の馬車（ポルトガル国立馬車博物館）。真ん中のワッペンは「王室郵便」の印（ポルトガル国立馬車博物館）

写真8　スイスで実際使用されていたスイス郵便ステージ・コーチ。外色は黄色が中心であり、この黄色は伝統的に路線バスも統一色となっている。1820年から約百年にわたりスイス山岳道路を走っていたもの。1895年の時点で1300台の車両を保有し、2500頭の馬を抱え、年間7万人以上の乗客を運んだ（ルッツエルン交通博物館・馬車は実物を修理したもの）

写真9　Pferdetram。（Horse―tram馬の路面電車）。1882年チューリヒで使用されていたもののレプリカ（スイス・ジュネーブ歴史博物館）

写真10　1868年　2馬力（馬2頭で引っ張る）の馬車バス。これはオープン・ワゴンで夏仕様（ウイーン市電博物館）

写真11　同様冬仕様（窓が閉まる）（ウイーン市電博物館）

写真12　1884年　蒸気機関接続で丘陵地帯も上り下りが可能となった。スイスベルン市内の蒸気機関付路面電車（時速25キロ／時）24の着席、28の立席（ルッツエルン交通博物館）

写真13　蒸気機関付のバス仕様。パリ工芸館（muee　des　arts　et　metiers）に展示されていたが、説明ボードは無く使用されたかどうかも不明だが、左に運転手席あり、後ろの階段の上がボイラーを担当していた。座席としては精々7～8人程度。なおこの工芸館は1770年にクーニョーが製作した世界初の蒸気機関による「砲台運搬車」が展示されている