連載「創業石橋家の參車物語」（下）ブリヂストンの正二郎、幹一郎、寛3代から愛された車が歴史を彩る

「グランド　グロリア」は光輝く精悍なマスクが印象的だ。幹一郎はタバコの銀紙でフロントグリルの鼻の整形を施し、修正を指示したという。
「グランド　グロリア」は光輝く精悍なマスクが印象的だ。幹一郎はタバコの銀紙でフロントグリルの鼻の整形を施し、修正を指示したという。
アルミヘッドカバーが付いた新開発エンジン。OHC　直列6気筒4連式キャブレター　排気量2500cc130ps最高速度170km／h
アルミヘッドカバーが付いた新開発エンジン。OHC　直列6気筒4連式キャブレター　排気量2500cc130ps最高速度170km／h
白いハンドルと前席ベンチシートに加え、オートマ、エアコン、パワステ、パワーウインドウ、パワーシートは高級車に相応しい豪華装備
白いハンドルと前席ベンチシートに加え、オートマ、エアコン、パワステ、パワーウインドウ、パワーシートは高級車に相応しい豪華装備
2代目「グロリア」投入に合わせ、新しい量産拠点の村山工場が稼働。ここの稼働率がプリンス自工の命運を握る。（建設中の村山工場／昭和37年）
2代目「グロリア」投入に合わせ、新しい量産拠点の村山工場が稼働。ここの稼働率がプリンス自工の命運を握る。（建設中の村山工場／昭和37年）
正二郎使用の社長室デスクが石橋正二郎資料館に展示。ここで様々な決断が下された
正二郎使用の社長室デスクが石橋正二郎資料館に展示。ここで様々な決断が下された
「プリンス　スカイライン」の前で左からプリンス自販専務の外山保、同社長の鈴木里一郎　同会長の團伊能、そして正二郎、幹一郎が並ぶ（第4回全日本自動車ショウ／昭和32年・日比谷公園）
「プリンス　スカイライン」の前で左からプリンス自販専務の外山保、同社長の鈴木里一郎　同会長の團伊能、そして正二郎、幹一郎が並ぶ（第4回全日本自動車ショウ／昭和32年・日比谷公園）
御料車「ニッサン・プリンス・ロイヤル」は、皇室用「グランド　グロリア」の開発経験を踏まえ、改めてプリンスの技術を結集して完成。宮内庁からの製造要請を受けた直需部長の村田滋（日産プリンス東京元社長）は「昭和天皇、崩御の葬列、静々と走る姿を見て目頭を熱くした」と思い出を語っていた。
御料車「ニッサン・プリンス・ロイヤル」は、皇室用「グランド　グロリア」の開発経験を踏まえ、改めてプリンスの技術を結集して完成。宮内庁からの製造要請を受けた直需部長の村田滋（日産プリンス東京元社長）は「昭和天皇、崩御の葬列、静々と走る姿を見て目頭を熱くした」と思い出を語っていた。
「プリンス自動車販売」ビルの完成予想図。屋上の「P」マーク看板が目立つ。（東京都港区三田／昭和37年）
「プリンス自動車販売」ビルの完成予想図。屋上の「P」マーク看板が目立つ。（東京都港区三田／昭和37年）

◆「グロリア」編　「この車にすべてがある」（ＣＭ）のセリフは、２代目「グロリア」の魅力を凝縮している。ブリヂストン（ＢＳ）の石橋正二郎が自動車メーカーを経営し、長男の幹一郎が開発に関わった証（あかし）の車である。創業石橋家では本格的な国産社...

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