連載「ノスタルジック・バスから長い道のり＝今日あるバスへの道」大村良三（4）

企画・解説・オピニオン, クルマ文化・モータースポーツ, コラム
2018年10月13日

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写真1　ダイムラー・原動機製造会社製の観光バス（Aussichtwagen展望車）で1914年生産　50馬力で30名も乗せたので最高時速は30キロであったと（シュパイアー技術博物館）

写真2　1920年製メルセデスベンツ社バスモデル0319に牽引されているウエストファリア　Westfalia製の荷物車　ウエストファリア社はキャンピングカーでは一流とされて現在も製品を製造している（ドイツ・バートホンブルク市セントラル・ガレージ博物館）

写真3　1927年にはすでに観光バスが存在した（バスとは言わずAussichtswagen＝直訳すると”展望車”）でミュンヘン市内から朝8時出発し、バイエルンの丘陵地帯のお城を見学し（白鳥の城も含まれている）同じ道を帰還するもの。当時の金額として一人30マルク（これは当時としてはかなり高いとのコメントあり）。ダイムラーベンツ社ガッゲナウ工場生産　50馬力、最高速50キロメートル／時（カール・ベンツ自動車博物館）

写真4　上記バスの後部座席（木製）1927年の展望車は直接自然に触れあえる作りとの宣伝文句（最高速が50キロメートル／時だしゆっくりと景色は見られると説明あり）（同博物館）

写真5　ローマ・カンパーニィアのゲーテの絵画（フランクフルト市シュテーデル美術館）ローマの遺跡にてのポートレート

写真6　スカニアバス　1927年製特注バス外観　窓にはガラスが入っている（スカニア自動車博物館）

写真7　スカニアの特注バス内部装飾　すでに1927年に日本で言うサロン・バスが存在していた（スカニア自動車博物館）

写真8　1930年代の典型的な観光バス　70馬力、72キロメートル／時　モデルO　2600　Allwetter　Rreiseomnibus全天候旅行バス　25名乗り

写真9　第二次大戦が終了して間もなく（1949年）にイタリア観光旅行用に開発されたモデル　O　3500　全天候旅行バス　最高速は82キロメートル／時　90馬力　乗客は29名

写真10　メルセデス・ベンツ製1954年流線型のノスタルジック・バス　ドイツで観光客を集めてあちらこちらを旅するもの　ローマ帝国の植民地だったドイツ・シュパイアー市路上にて筆者撮影（ライン河とモーゼル河の合流するあたりの街から南に200キロメートルほど来ている）

写真11　マルタ島のクラシック・バス　1950年後半から60年に掛けて英国で生産された、もはや存在していないメーカーのバスが未だ町中を観光客を乗せて走っている　Thamesターメス、Perkinsパーキンス、Leylandレイランド等の昔のブランド。50年代の米車がいまだ走っているのがカリブ海のキューバ。古いイギリスのバスが走っているのが地中海の島、マルタと言うことが出来る（2007年筆者撮影）

写真12　ケスボーラーKaessbohrer社はドイツで最初のモノコック構造（骨格全体で車体強度を確保し、シャシのフレームを廃止した構造）の観光バスを1951年開発。リアエンジンのバス構造である。6気筒デイーゼル125馬力、最高速100キロメートル／時（ドイツ博物館自動車分館）。一体構造のケスボーラーは発音しにくいのでモデル名を一体構造のドイツ語短縮Setraセトラと称した。