〈車笛〉連載「自動車黎明期に人生を賭けて挑み続けた　内海舛一の『放浪記』　苦は楽の種に」（9）〈山口帰郷と生涯の仕事に出逢う編〉

内海舛一氏 山口日産元取締役相談役 （1896～1993）
内海舛一氏 山口日産元取締役相談役 （1896～1993）
内海氏が萩市内に開設した「千歳商会」。この写真は山口自動車商会の傘下に入り、フォードの「新型8気筒」発表展示会を開催している様子（昭和12年）＝山口日産提供
内海氏が萩市内に開設した「千歳商会」。この写真は山口自動車商会の傘下に入り、フォードの「新型8気筒」発表展示会を開催している様子（昭和12年）＝山口日産提供
内海氏が萩市内に開設した「千歳商会」。この写真は山口自動車商会の傘下に入り、フォードの「新型8気筒」発表展示会を開催している様子（昭和12年）＝山口日産提供
内海氏が萩市内に開設した「千歳商会」。この写真は山口自動車商会の傘下に入り、フォードの「新型8気筒」発表展示会を開催している様子（昭和12年）＝山口日産提供
関東大震災後に東京市電気局が米国のフォード社にTT型800台を緊急発注。通称「円太郎バス」（T型トラックの改造車）と呼ばれた＝同社提供
関東大震災後に東京市電気局が米国のフォード社にTT型800台を緊急発注。通称「円太郎バス」（T型トラックの改造車）と呼ばれた＝同社提供
昭和に入り、国内市場では米国製自動車が攻勢をかける。フォードは横浜で、GMは大阪で、ノックダウン生産を開始。山口県下では山口自動車商会がフォード車を販売＝同社提供
昭和に入り、国内市場では米国製自動車が攻勢をかける。フォードは横浜で、GMは大阪で、ノックダウン生産を開始。山口県下では山口自動車商会がフォード車を販売＝同社提供
濱田米蔵氏は千歳商会を訪問して、内海氏に山口自動車商会への傘下入りを勧めた＝同社提供
濱田米蔵氏は千歳商会を訪問して、内海氏に山口自動車商会への傘下入りを勧めた＝同社提供
高良宗七氏の人脈、資金で山口自動車商会は株式会社になり、本格的なフォード車販売に乗り出す＝同社提供
高良宗七氏の人脈、資金で山口自動車商会は株式会社になり、本格的なフォード車販売に乗り出す＝同社提供
末冨昇氏は山口自動車商会の常務で、高良社長から会社を任され、経営と営業の舵取りを担った。戦後、山口日産の創業者といえる＝同社提供
末冨昇氏は山口自動車商会の常務で、高良社長から会社を任され、経営と営業の舵取りを担った。戦後、山口日産の創業者といえる＝同社提供
内海氏が帰郷したころの山口市と周辺の風景。マニラや台北、帝都東京と比較すれば、田舎の風情。これから自動車の需要は見込めるとはいえ、道路は不十分で、運転手、整備工場も少ない。自動車の夜明け前といえる状況である＝山口県文書館提供
内海氏が帰郷したころの山口市と周辺の風景。マニラや台北、帝都東京と比較すれば、田舎の風情。これから自動車の需要は見込めるとはいえ、道路は不十分で、運転手、整備工場も少ない。自動車の夜明け前といえる状況である＝山口県文書館提供
内海氏が帰郷したころの山口市と周辺の風景＝山口県文書館提供
内海氏が帰郷したころの山口市と周辺の風景＝山口県文書館提供

【あらすじ】　郷里の旭村（山口県）を飛び出して９年が過ぎ、遂に山口県に戻る。フィリピン、台湾、東京、静岡で〝放浪〟と呼ぶに相応しい転職と旅を続けてきた。そこには好きな自動車で身を立てたいという一途な思いがあり、不安定な待遇や給与にも耐え、ひ...

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