〈海外情報〉連載「プレス発表の裏側ストーリー　端境期の欧米自動車メーカー」（上）大村良三

企画・解説・オピニオン, 連載・インタビュー
2023年5月2日

SNSで共有:

（写真0）ドイツの春はライン河沿岸で行われる「カーニバル」で始まる。街中が仮装した人であふれ、ドイツ中央のローマ時代に作られた都市、ケルン市（ケルンの語源はコローニア＝植民地）のカーニバル行列は有名。ケルンの大聖堂（ドーム）前がこれから行列に参加しようとする人でいっぱいになる

（写真1－1）EU委員会からの「排ガス規制関連のユーロ7」に対する提案書。その付随文書（アネックス）で技術詳細を説明し、NOxの排出量を厳格化している

（写真1－2）2月7日付経済紙ハンデルス・ブラット（HB）紙1面で業界の「抵抗」を説明する記事が掲載されて騒ぎが大きくなった。「新排ガス規制ユーロ7への抵抗」のタイトルでサブに「業界も労働組合もブラッセルの計画にかなり批判的。ドイツ政府はEUへの申し入れを躊躇」と。これを見てルノーのルーカ・デメオCEOは「ユーロ7は欧州の自動車業界から30万人の仕事を奪う」と猛反対

（写真1－3）EUのHDT・都市バスのCO2規制の背景説明書。「ゼロエミッションのトラック・バスによって気候変動を阻止し、空気の浄化を達成する」とのタイトル

（写真1－4）従来目標よりもCO2削減率を上乗せする提案。2019年比で2030年の削減率が「30％減」から「45％減」に強化された

（写真2）ボルボの7人乗りSUV／BEV。　米国で2023年から生産され、その、後中国生産を予定している。航続距離600キロメートル

（写真3）コンチネンタル開発部長の講演プレス資料。クローズド・ループを何回も回し開発されたソフトウエアのバグを取り除く作業を、コンピューター・シミュレーションで100万回も行うと。SDVの概念実現は「自動運転」の具現化であり、それにはシステムで「認知」「判断」「操作」を実現するソフトウエアが大きな役割を果たす