〈霧灯〉泥の中

 民謡の安来節ではないが、どじょう掬いに何度か行ったことがある。子供の頃、祖父に連れられて近所の用水路に竹ざるを持って出かけた。佃煮にして食べるためだ。泳いでいるどじょうを掬うのかと思っていたら、底の泥ごとさらう。「どじょうは臆病だからすぐ...

ここからは有料記事になります。ログインしてご覧ください。

関連記事