〈車笛〉連載「自動車黎明期に人生を賭けて挑み続けた　内海舛一の『放浪記』　苦は楽の種に」（6）〈希望と失望編〉

内海　舛一氏　山口日産元取締役相談役（1896～1993年）
内海　舛一氏　山口日産元取締役相談役（1896～1993年）
当時の比島で自動車の運転と整備の仕事は最先端の花形職業である。加えて、軍関係者の推薦状所持は、マニラの上流社会で職に困らなかった（PNLSC提供）
当時の比島で自動車の運転と整備の仕事は最先端の花形職業である。加えて、軍関係者の推薦状所持は、マニラの上流社会で職に困らなかった（PNLSC提供）
マニラの上流階級層は白人社会であり、そこで有色人種に対する差別も実感する。むしろこの地で、内海氏は日本人としてのアイデンティティを考えさせられたようだ（創業五十年・山口日産／PNLSC提供）
マニラの上流階級層は白人社会であり、そこで有色人種に対する差別も実感する。むしろこの地で、内海氏は日本人としてのアイデンティティを考えさせられたようだ（創業五十年・山口日産／PNLSC提供）
内海氏が無念の帰国を余儀なくされた頃、比島に移民した日系人は苦労を乗り越えて成功した人々もいた。特にミンダナオ島・ダバオ周辺にはマニラ麻の農園や事業で成功した日本人が邸宅を構え、自動車も所有していた。ダバオ市内の一角には日本人街もつくられ、繁華街になっていた。ただ、この繁栄も太平洋戦争の敗戦（1945年8月15日）で失うことになる（PNLSC提供）
内海氏が無念の帰国を余儀なくされた頃、比島に移民した日系人は苦労を乗り越えて成功した人々もいた。特にミンダナオ島・ダバオ周辺にはマニラ麻の農園や事業で成功した日本人が邸宅を構え、自動車も所有していた。ダバオ市内の一角には日本人街もつくられ、繁華街になっていた。ただ、この繁栄も太平洋戦争の敗戦（1945年8月15日）で失うことになる（PNLSC提供）
「リサール公園」のリサール銅像広場。この公園はマニラともに200年以上の歴史があり、かつては「ルネタ公園」と呼ばれていた。マニラの人々の憩いの場所で、植物が多い
「リサール公園」のリサール銅像広場。この公園はマニラともに200年以上の歴史があり、かつては「ルネタ公園」と呼ばれていた。マニラの人々の憩いの場所で、植物が多い
現在の「カルマタ」は、懐かしいマニラ市内での手軽な観光用乗り物。かつては、日本の人力車のような使い方だった
現在の「カルマタ」は、懐かしいマニラ市内での手軽な観光用乗り物。かつては、日本の人力車のような使い方だった

【あらすじ】　当時のフィリピン（比島）では自動車が新しい産業を興し、人々の生活を支えるようになってきていた。特に首府マニラは米国文化とともに、上流階級の生活や産業、交通分野で自動車が使われ出し、運転手や整備の仕事は花形職業になっていた。比島...

ここからは有料記事になります。ログインしてご覧ください。

関連記事

アクセスランキング

「OBD検査」2024年10月1日スタート
「OBD検査」2024年10月1日スタート
写真で見るニューモデル2025
写真で見るニューモデル2025
こども自動車新聞
こども自動車新聞
整備事業者アワード2024
整備事業者アワード2024
「OBD検査」2024年10月1日スタート
「OBD検査」2024年10月1日スタート
写真で見るニューモデル2025
写真で見るニューモデル2025
こども自動車新聞
こども自動車新聞
整備事業者アワード2024
整備事業者アワード2024

クロスメディア企画  〉

PR記事アーカイブ  〉

本紙特集  〉

お知らせ  〉

Copyright © Nikkan Jidosha Shimbun All Rights Reserved.